セルフカラーで襟足やうなじに染料をつけないためには、塗り始める前の準備が要です。染める48時間前に腕の内側でパッチテストを行い、染める日は耳と生え際に油性クリームを塗り、手袋をして、少量ずつ首筋につかないように塗ります。つけてしまった時は、すぐに水で洗い流します。
この記事は、日本ヘアカラー工業会の家庭向けページで2026年10月29日に確認した手順を、襟足・うなじの側から読み直して並べたものです。診断や治療の案内ではありません。染めた後に皮膚へ異常が出た時は、医師の診療を受けてください。
襟足に染料をつけない流れは、パッチテスト、準備、少量塗り、洗い流しの順

この記事でいう「つけない流れ」とは、染める前日までの確認から、染めた後の洗い流しまでを、襟足とうなじの皮膚に染料を残さない順番で並べたものを指します。
日本ヘアカラー工業会の家庭向けの準備と手順のページは、染める前の準備、混合、塗布、放置、洗い流しの順に手順を示しています。製品の種類によって手順が違うため、実際には手元の製品の使用説明書が優先です。下の表は、そのページの内容を襟足の側から4つの段階にまとめたものです。
| 段階 | 襟足・うなじの側でやること | 公式ページでの位置づけ |
|---|---|---|
| 染める48時間前 | 腕の内側でパッチテストをして、異常がないことを確かめる | パッチテストの手順のページと、準備のページの両方に記載 |
| 染める直前 | 耳と生え際に油性クリームを塗り、手袋をはめ、汚れてもよい服にケープかタオルを掛ける | 準備のページに記載 |
| 塗っている間 | 少量ずつ塗り、顔や首筋につかないよう注意する。皮膚についたらすぐ水で洗い流す | 手順のページの「髪に塗る」の段階に記載 |
| 洗い流した後 | すすぎ湯に色が出なくなるまでぬるま湯で流し、髪をしっかり乾かす | 手順のページの「洗い流す」「仕上げ」の段階に記載 |
表の中身は公式ページの記載に沿っていますが、「襟足・うなじの側でやること」という並べ方は、この記事が整理したものです。公式ページが挙げているのは「首筋」であり、うなじと襟足はその後ろ側にあたるため、同じ注意の対象として読める、という前提で書いています。
パッチテストは染める48時間前に、腕の内側で毎回行う
この記事でいう「パッチテスト」とは、染める48時間前に、混ぜた薬剤を腕の内側の皮膚に少量塗り、塗った後に異常が出ないかを自分で確かめる試験を指します。
日本ヘアカラー工業会のパッチテストの手順のページによると、過去に問題がなかった製品でも体質は変わることがあるため、毎回行います。第1剤と第2剤を説明書の割合で少量ずつ取り、新しい綿棒で混ぜ、腕の内側の小さな範囲に薄く塗って自然に乾かします。観察は、塗った約30分後と48時間後の2回です。
発疹、発赤、かゆみ、水疱、刺激などの異常を感じた時は、こすらずにすぐ洗い流し、そのヘアカラーは使いません。48時間より前でも同じ対応です。塗った所は触らず、絆創膏などで覆わないことも書かれています。
ここで時間を数え間違えると、染める日の予定がずれます。仮の例として、11月1日(日)の20時に染める予定なら、パッチテストは10月30日(金)の20時に塗ります。30分後の観察は10月30日の20時30分、48時間後の観察は11月1日の20時です。日付と時刻は一例で、実際の予定に置き換えて数えてください。
パッチテストの考え方や、白髪染めの場合の公的な注意点は、うなじ・襟足の白髪が気になる時の整え方と相談の目安をまとめた記事でも扱っています。この記事では、塗り方の側に絞って先へ進みます。
塗る前の準備は、生え際に油性クリーム、手袋、汚れてもよい服
この記事でいう「塗る前の準備」とは、薬液が生え際や衣類につきにくい状態を、染める前に整えておくことを指します。
前述の日本ヘアカラー工業会の準備のページに書かれている準備は、次のとおりです。
- 髪が汚れている時や整髪料がついている時は、地肌を傷つけないよう十分に洗い流し、染める前に髪を乾かす
- 汚れてもよい服に着替え、化粧ケープかタオルを掛け、床には新聞紙などを敷く
- 手袋を両手にはめ、手首を輪ゴムで留めて、薬液が手に直接つかないようにする
- 薬液が落ちやすくなるよう、耳や生え際に油性クリームを塗る
- メガネ、コンタクトレンズ、イヤリング、ピアス、ネックレスを外す
襟足やうなじで気をつけたいのは、4つ目の生え際です。後ろの生え際は自分では見えにくいため、鏡の前で位置を確かめながら、クリームを塗り残さないようにしてください。これは公式ページの記載ではなく、編集部が加えた補足です。ネックレスを外す点も、首の後ろまわりでは忘れやすいところです。
塗る時は首筋につけない。襟足は少量ずつ、ついたらすぐ水で洗い流す
この記事でいう「首筋につけない」とは、薬液を少量ずつ塗り、顔や首筋の皮膚に触れさせないよう注意し、触れた時はすぐ水で洗い流すことを指します。
手順のページには、髪に塗る段階について、少量ずつ、頭皮にあまりつかないように塗ること、手袋を着用し、顔や首筋につかないよう注意することが書かれています。顔などについた場合は、すぐに水で洗い流します。うなじと襟足は首筋の後ろ側にあたるので、同じ手順で洗い流す、と読むのが自然です。
さらに、染める前に髪をぬらさないこと、ヘアカラーの最中に入浴しないことも示されています。汗やしずくが目に入るおそれがあるためです。目に入った時は、こすらずに水またはぬるま湯で15分以上洗い流し、すぐに眼科を受診します。自己判断で目薬を使わないよう、同じページに書かれています。
襟足の塗り方そのものは、日本ヘアカラー工業会の手順のページでは細かく示されていません。次の2点は編集部の工夫として、使うかどうかを自分で決めてください。
- 合わせ鏡を使うなどして、後ろの生え際が見える状態で塗る。見えない位置を勘で塗り続けない
- 襟足の塗布が難しいと感じたら、無理に1人で進めず、手伝いを頼むか、美容室での施術に切り替える
放置時間は、製品や室温によって違うため、使用説明書に従います。時間を延ばして濃く染める、といった使い方は避けてください。
洗い流しと仕上げは、色が出なくなるまですすぎ、髪を乾かしてから寝る
この記事でいう「洗い流しと仕上げ」とは、放置時間の後にぬるま湯でよくすすぎ、シャンプーとリンスで洗ってから、髪をしっかり乾かすまでの工程を指します。
手順のページでは、すすぎ湯に色が出なくなるまでぬるま湯でよくすすぎ、シャンプーで繰り返し洗い、リンスで仕上げるとされています。洗い液が目に入らないよう注意することも書かれています。髪の傷みが気になる時は、トリートメントを使います。
仕上げでは、汚れてもよいタオルで拭いて、しっかり乾かします。半乾きの髪は、枕カバーや衣類に色移りすることがあると書かれています。襟足は寝る時に枕と触れやすい位置なので、染めた日は根元までよく乾かしてから横になる、という使い方につながります。
洗面台や床、壁などに薬液がつくと、素材によっては落ちないことがあるとも書かれています。襟足の仕上がりを整えるための乾かし方そのものは、ドライヤーで襟足がはねる・うねる時の乾かし方をまとめた記事が参考になります。
染めた後に襟足がかゆい・赤い時は、洗い流して医師の診療を受ける
この記事でいう「異常のサイン」とは、染めている最中から染めた後にかけて現れる、強いかゆみ、赤み、ぶつぶつ、息苦しさ、めまいなどの体調や皮膚の変化を指します。
日本ヘアカラー工業会のアレルギー反応のページは、ヘアカラーによる反応を、施術中から約30分ほどの間に始まるものと、施術後約48時間で最もひどくなるものに分けて説明し、どちらもすぐに医師の診療を受けるよう案内しています。準備と手順のページにも、染色中や染めた後に皮膚の発疹、赤み、はれ、かゆみ、強い刺激、じんましん、息苦しさ、めまいなどが出た時は、直ちに薬液を洗い流して医師の診療を受ける、染めた数日後に異常を感じた時も同じ、とあります。
東京都の消費生活情報のページによると、かぶれなどはカラーリング直後ではなく翌日以降に現れることも多いとされています。国民生活センターの見守り新鮮情報は、一度でもかゆみ、赤み、痛みなどの異常が出た人は、以後の使用とパッチテストをやめること、異常を感じたら使用をやめて医療機関を受診することを案内しています。
| 場面 | 自分でできること | 公式ページの案内 |
|---|---|---|
| 染めている最中に、息苦しさ、めまい、強いかゆみが出た | 薬液を洗い流す。我慢して続けない | 直ちに洗い流し、医師の診療を受ける |
| 染めた当日から数日後に、襟足や顔に赤み、かゆみ、はれ、ぶつぶつが出た | こすらず、使った製品の名前と日時をメモする | 染めた数日後でも、医師の診療を受ける |
| パッチテストの腕に、発疹、発赤、かゆみ、水疱、刺激が出た | こすらず、すぐに洗い流す。そのヘアカラーは使わない | 48時間より前でも同じ対応 |
表は3つの場面を1行ずつ並べています。症状の原因が染料かどうかを自分で決めることはできません。医療機関では、メモした製品名や日時が役に立ちます。医療の判断は医師に任せ、この記事の内容で受診を遅らせないでください。
美容室で染める場合や、襟足の形を整えたい場合の分け方
この記事でいう「分け方」とは、カラー剤や色の相談は染める美容室や製品の説明書で行い、襟足の毛流れやラインの形の相談は専門店で行う、という相談先の切り分けを指します。
国民生活センターの見守り新鮮情報は、美容院などで施術を受ける場合も注意が必要としています。美容室で染める時も、肌の不安や過去のかぶれの経験は、施術の前に伝えてください。襟足のカラーの入れ方や、インナーカラーの前に確かめることは、インナーカラー前の襟足・うなじの確認と、美容室・専門店の分け方をまとめた記事にあります。
襟足の仕上がりを美容室でどう伝えるかは、美容室で襟足の仕上がりを伝えるコツをまとめた記事が参考になります。うなじ矯正とカラーを同じ時期に考えている場合は、うなじ矯正とパーマ・縮毛矯正・カラーの順番をまとめた記事で考え方を確認してください。
うなじ矯正専門店ミース 上野店のホットペッパービューティーのページには、女性専用の完全個室で、美容師が髪型や毛流れを見たうえで、うなじのライン設計、シェービング、脱毛を相談できると掲載されています。カラー剤による肌の不調が疑われる時は、先に医師の診療を受けてください。襟足のラインや生えぐせの悩みが残る場合に、相談先の1つとして確認できます。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 襟足の生え際には、どんなクリームを塗ればよいですか。
- 日本ヘアカラー工業会の準備のページでは、薬液が落ちやすくなるよう、耳や生え際に油性クリームを塗るとされています。製品の使用説明書にクリームなどの指定がある時は、そちらに従ってください。
- Q2. 前に同じ製品で問題がなかったので、パッチテストは省いてもよいですか。
- 省かないでください。日本ヘアカラー工業会は、以前問題なく使えた製品でも、ある日突然アレルギー反応が起こることがあるため、毎回行うよう案内しています。染める48時間前に腕の内側で行います。
- Q3. 襟足の皮膚に染料がついてしまいました。
- 手順のページでは、顔などの皮膚についた場合はすぐに水で洗い流すとされています。その後に赤み、かゆみ、はれ、ぶつぶつ、強い刺激が出た時は、医師の診療を受けてください。
- Q4. かゆみが軽いだけなら、様子を見てもよいですか。
- 国民生活センターは、最初の症状が軽くても、使用を続けると次第に重くなることがあると案内しています。異常を感じたら使用をやめ、医療機関を受診してください。
- Q5. 自分では襟足がうまく塗れません。
- 後ろの生え際が見える状態で塗るか、手伝いを頼むか、美容室での施術に切り替える方法があります。公式ページに襟足専用の塗り方は示されていないため、いずれも編集部の提案です。
- Q6. 染めた日の枕カバーに色がつくことはありますか。
- 日本ヘアカラー工業会の手順のページには、半乾きの髪は枕カバーや衣類に色移りすることがあると書かれています。根元までしっかり乾かしてから寝てください。
まとめ
セルフカラーで襟足とうなじに染料をつけないための流れは、染める48時間前のパッチテスト、耳と生え際への油性クリームと手袋、少量ずつ首筋につけない塗り方、色が出なくなるまでのすすぎと乾燥の順です。皮膚についた時は、すぐに水で洗い流します。
染めている最中や染めた後に、かゆみ、赤み、ぶつぶつ、息苦しさなどが出た時は、洗い流して医師の診療を受けてください。襟足のラインや毛流れの悩みが残る場合は、相談先の1つとして専門店も確認できます。
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